カナダは日本人にとって人気の渡航先のひとつ!特にワーキングホリデーは自由度が高く毎年定員の6500名が埋まってしまいますが、2025年は入国審査で少し変わってきているポイントがあるようです。ここではそんな中で特に要注意な海外旅行保険の点について、カルガリー空港でもかなり厳しく審査をされているようなので情報を整理しておきます。
特に2025年から、カルガリー国際空港でも「保険加入証明の提示」をめぐって入国審査で足止めをされる事例が確認されています。日本からのフライトを終えてようやく到着した安堵の瞬間に、想定外の質問や証明書類の不足が原因で長時間待たされる――そんなケースが少なくないようです。
この記事では、実際に空港で起きている事例を交えながら、なぜ海外旅行保険がこれほどまでに重要視されているのか、そしてどのように備えておくべきかを整理してご紹介します。
ワーキングホリデーと「保険加入義務」
カナダ政府は、ワーキングホリデービザ(IEC: International Experience Canada)で渡航するすべての人に対して、滞在期間をカバーする医療保険への加入を義務づけています。入国(ビザの審査)の際には保険の証明書の提示が求められたり、保険の内容も審査されたりすることがあります。
例えば、ビザの許可通知(POEレター)を持参していても、空港のビザ審査官が「保険加入が確認できない」と判断した場合、滞在可能期間が短縮されたり、場合によっては入国自体を認められないことすらあります。実際にカルガリー空港でも保険の提示を徹底し始めているという話が留学生からよく聞かれるようになり、ビザが短くなってしまったり、入国ができなくなってしまったりすることがないようにしっかり準備をしていきましょう。
カルガリー空港で起きているケース
カルガリー国際空港は、カルガリーに本社がある航空会社のWestJet(ウェストジェット)が成田とカルガリー間の直行便を運行していることもあり、日本から渡航するにはとても便利な空港になっています。
しかしその一方で、入国審査における「保険確認」の徹底が進んでいることでも知られています。実際に空港を利用した渡航者からは、次のような声が寄せられています。
- 最初はワーホリで1年間滞在するか不明だったため、とりあえず6ヶ月分の保険を手配しました。その結果、入国審査時に提示を求められ、ワーキングホリデービザの滞在期間も保険と同じ6ヶ月間に制限されてしまいました。
- 当初はクレジットカード付帯保険と州の医療保険を組み合わせて1年間をカバーする予定でしたが、必要な補償項目が不足していると判断され、審査に大幅な時間がかかってしまいました。
このように、カルガリー空港でも保険加入をめぐる問題は実際に起こっており、「州の保険に加入するから大丈夫」「現地の安い医療保険にしておこう」「とりあえずクレジットカード付帯で大丈夫だろう」と安易に考えていた人が思わぬトラブルに直面するケースが後を絶ちません。
保険を選ぶときのポイント
それでは、実際にどのような保険を選べばよいのでしょうか。一般的には、以下の点を確認することが重要だとされています。
- カバー期間
例えばワーキングホリデーで渡航する場合は、必ずワーキングホリデーの滞在予定期間すべてをカバーする契約を結ぶこと。1年滞在予定なら、12か月分の契約証明が必要です。もし9ヶ月滞在予定だから保険も9ヶ月とすると、ビザが9ヶ月しか発給されない可能性があり、あとでもう少し長く滞在したくなっても変更ができないため、ワーキングホリデービザの方は1年間の保険に加入しておくことをおすすめします。 - 補償内容
カナダの公式ウェブサイトでは以下の点をカバーしておかなければいけないと記載があります。
– Medical care:医療ケア
– Hospitalization:入院
– Repatriation (returning you to your country in the event of severe illness, injury or death):本国送還(重病・重傷・死亡の際にあなたを本国へ帰国させること)
※特に3つ目の点についてはカナダの州の保険ではカバーされていないため、入国の際に「州の保険に加入する予定です」と伝えても「それでは不十分です」と言われてしまいます。そのため必ず州の保険以外にこの点も含めてしっかりカバーされる保険に加入しておきましょう。 - 英語での証明書発行
入国審査官に提示するためには、英語で記載された証明書が必須です。日本語のみの書類は認められないことがあります。通常海外旅行保険はどれも英文で取得ができると思いますので、必ず英文で取得するようにしましょう。 - クレジットカード付帯保険との違い
カードに付帯する保険は期間が短く、補償内容も限定的です。ワーキングホリデーの要件を満たすものではないため、追加加入が必要になります。
まとめ:渡航前の「必須チェックリスト」
カルガリー空港で実際に起きている事例は、決して他人事ではありません。これから渡航を予定している人は、次のポイントを必ず確認しておきましょう。
- ワーキングホリデーの滞在期間すべてをカバーする海外旅行保険に加入しているか
- 英語で記載された保険証明書を必ず持参しているか
- 加入する海外旅行保険の補償内容は十分か、カナダ政府が求める補償内容が含まれているか
- 入国審査で聞かれたときに、自信を持って答えられる準備をしているか
渡航のスタート地点である空港でつまずかないためにも、保険は「安心のため」だけでなく「入国に必須の条件」であると理解しておく必要があります。
カルガリー国際空港をはじめ、カナダ各地の空港で同様のケースが報告されています。だからこそ、保険への加入は「選択肢」ではなく「必須条件」なのです。しっかり準備を整えて、安心してカナダでの新しい生活をスタートさせましょう。